愉快な話ではありません。「それでも・・・」と思って下さる方は読んでいただければ有り難いです。
数日前、飼い猫が他界し、都内の動物霊園で火葬などを済ませた。後日、納骨です。18年半の一生、人間で言えば90歳でした。これは猫を心配してくださった人への報告と、自分の気持ちに区切りをつけるために書いています。
今から18年と数ヶ月前、生後2ヶ月で彼女は結婚後間もない北九州市の我が家(当時のこと。現在は埼玉在住です)に、知人を介してやってきて家族になった。目が大きく逆三角形の顔をした女の子。雑種で尻尾が長いのが特徴。既に名前が付けられていたのでそれをそのまま使うことにした(ここでは頭文字をとって’C’とします)。
生まれつき腎臓の一つが萎縮し機能しなかったCは、幼い頃、何度か体調を崩して病院の世話になった。ある病院では「(腎臓が一つしか働いていない)この猫さんは長生きは無理。せいぜい持って7~8年でしょう」などと言われたけれど、生後2年を過ぎた頃からは健康そのもの。この15年間、Cが病院へ行くのは年に一度のワクチン接種と血液検査を受けるだけで、かなりタフな賢い猫だった。もう、自分はあんな猫には出会えないんだろうな、と感じる。
というのは我が家へ来て以来、夫の転勤に伴い6度の引越しを経験したが、いつも一番に新居に慣れて悠然と過ごしていたし、’ひざの上に乗る’と決めたら何度振り払われても乗る!といった頑固な面はあったものの、性格は穏やかで、家に来た知人に対し、噛み付いたり引っかいたことは一度も無いからだ。この家を建てた住宅会社担当者のMさんは、用事で我が家を訪れるといつも「います^^)?」と、Cの姿を探したものだ。 死期が迫り、動くのが困難になったCのために、トイレやエサ場を2Fから彼女の寝床近くへ移すなど何度か変更した時も一度で場所を覚えたし、立つのがやっとの状態でも起き上がり、亡くなる直前までヨロヨロしながらトイレへ行き、威厳を保ったかと思うと、寝床へ戻る途中でペタンとお腹を床につけて休憩する姿で私達を笑わせてくれた。同時にその姿は「老いるってこういう事。しっかり生きるってこういう事」と教えてくれているようにも思え、胸が熱くなりもしたが。
元気そのものだったCが去年の12月後半、急にエサを食べなくなった時、近所のベテラン獣医から「いまだにこんなに元気でいること自体が不思議ですが、腎不全の末期です。回復は無理なので覚悟して下さい。」と言われた。当時Cは食欲不振なだけで普通に生活していたけれど、獣医の言葉は心に突き刺ささった。 それで、少しでも長く生きてもらいたい一心で、その日からCに注射を受けさせるための一日おきの病院通いが始まった。同時に猫用流動食を注射器で日に何度も与えて栄養補給し、お正月には神社の絵馬に「Cの病気がよくなりますように」と書いた。あんなに重い気分で年越ししたのは初めてだ。 Cは1月と2月の中旬までは体重が減っただけで活発に動き回っていたのに、2月後半に入ってからは急激に状態が悪化した。そして数日前、自宅で私がいつものように病院へ連れて行く準備をしていた時、呼吸が荒くなり、息を引き取ってしまったのだ。
私は2月に入ってからは毎日注射に通い、かつ仕事も多忙だったため、肉体的、時間的にキツかった。ただ、Cへの感謝の気持ちを込めて自分なりに出来るだけのことをしたつもりなので後悔はない。また、お世話になった動物病院では、院長はじめ、スタッフの誰もがCを可愛がってくれた。先日は動物霊園でも手厚く対応してもらえた。Cが旅立った今、それだけが救いだ。
Cが我が家に来た頃、20代前半と若かった私は様々な葛藤を抱えていた(その葛藤の幾つかは今も解決されていない)。考えてみればCがそばに居たからこそ、道を踏み外さずにどうにか歩いて来れたのだ。猫は何かを話してくれたり、してくれるわけではないが、Cは私にとっては相棒であり、支えだった。守り神のように。知らない街に移り住んで寂しかった時も、2度目の学生生活に入り将来が不安な時も、Cの尻尾に触れ、つるんとした耳をなでると気が落ち着いた。 そうすることが出来なくなった今、というよりも今後、寂しさや喪失感が押し寄せてくるのだろう。18年半もの間、Cが居ることが当たり前の生活だったから、先の生活がどうなるのやらまるで読めない。けれども、気落ちしていても何かが好転するわけではないから、しっかりと歩いていかなくてはと思う。彼女は死の間際まで喜びや笑いや涙を与えてくれたのだから。Cから与えられたその無形のギフトを自分の力に変えて。
☆☆読んでいただき、どうもありがとうございました。こうして読んでくださる方の存在は私にとって宝物です。
ただ、さすがにレスするのは辛いので今回はコメント欄は設けません。 次回からは通常の’うずまき猫のテーブル’に戻ります。近日中に更新いたしますので、またよろしくお願いします♪私は元気ですから猫の事は気になさらず、これまで通り、明るく楽しいコメントをお待ちしてますね。
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